龍蹄 ロンティ [豚の太股の醤油煮込み]
豚足。それも太股のところから膝までの豚ちゃんの足の最もぶっといところをスパン!と切り取り、これを醤油、砂糖、八角などで煮込んだもの。煮込んだ後に蒸すので脂も抜け落ち柔らかく弾力のある仕上がりになります。焦げ茶色に染まった豚の太股に切れ目を入れれば、ほーら、龍の蹄!
ふるっふるの弾力がたまらない江南地方西塘の名物料理です。
この料理の由来は明の時代までさかのぼります。
当時、西塘に子宝に恵まれないお金持ちがいたのですが、
その人が資材を投じて町に道路や橋を建設したそうです。
橋を造る時に仙人の鳥鳳凰の為の止まり木を作ったところ、
このお金持ちの家にようやく跡継ぎが生まれ、 「送子來鳳橋」と名付けたそうです。
そして、お祝いの席の主菜に出されたのが蹄の料理だったそう。
以来、「龍蹄」はこの地域では結婚した時、家族円満、子宝祈願の
意味を込めて、お祝い事の時に食べられてきた料理です。
厳選した豚の太股肉に、各店ごとに代々伝わる調味料で味付け。
とろ火でじっくり煮込んだ後、蒸すことで、弾力があり、柔らかく仕上がる。
豚足特有の粘りけは余りなく、わりに骨離れもよいです。
龍の蹄を模して入れた切れ目のお陰で箸で簡単に裂ける。
この切れ目は見た目のおもしろさにも繋がりますが、
それ以前に切れ目がないと外側の皮にぷるんっと押し戻されて
食べるのにとっても苦労します。
普段食べている豚足といえば豚の足先のほうですが、
これは筋肉たっぷりの太股のほうです。
だから、豚足独特の弾力だけでなく、肉の食感も楽しめます。
日本じゃ食べないのは、煮込むのに時間がかかるからでしょう。
現在では、西塘の名物料理として町中で売られており、
食堂で食べることもできるし、真空パックのお土産品もあります。
甘辛く濃いめの味つけに煮込んだ後にさらに蒸すので、
常温でも割と日持ちするので、日本に持って帰ることもできなくはありません。
ただ、肉は動物検疫の対象なので、空港で没収される可能性の方がたかいです。
また、日本でも中華街の上海料理店などで食べられますが、
調理に準備が必要なので、予約しないとだめです。
結婚祝いの宴席で、桃の子宝まんや鯛の中華風刺身と一緒に注文してはどう?
(子宝まんは普通メニューにないです。私は江戸清のを持込調理を頼んだことがある)
毛毛酒館
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